NHS乳癌検診プログラムで使用される
国指定の検診システム(NBSS)に
Caché を採用

ファイナンシャルオブジェクト社とインターシステムズは共同でNHS乳癌検診プログラムのプロジェクトに関わり、国指定の乳癌検診サービスで使用しているコンピュータシステムを強化し、組織効率やデータの質を高めることで、このプログラムが女性に対して高品質のサービスを提供できるようになりました。
NHS乳癌検診プログラム(NHSBSP)は1988年に設けられ、この分野では世界で初めての検診プログラムでした。英国では、50歳以上の女性を対象に、無償の乳癌検診が提供されています。毎年、英国では50〜70歳の女性に乳癌検診を案内し、約150万人以上の女性が受診しています。また、70歳以上の女性は3年毎に受診申し込みをすることができます。本プログラムは毎年1,250人もの女性の命を救うと見込まれており、50歳以上の女性が定期的に乳癌検診を受けることにより、乳癌による死亡率が約35%減少します。
NHSBSPはコンピュータシステムで乳癌検診の予約と検診履歴の記録を行っています。この記録はプログラムをモニタし、分析するのに使う、標準の統計情報を提供します。本システムは、国定乳癌検診システム(NBSS)として知られています。
2000年には、NHSBSPによる選択肢の評価が実施されました。これは、最先端のアプリケーションに対する現在および将来必要だと思われる要求事項を特定すると同時に、最新でサポートが完全であり、コスト効率の高いシステムを提供することができる選択肢を評価するものです。
選択肢評価:
以前のシステムはよいものでしたが、直感的に使用することができないキャラクタベースが主体のシステムでした。主な問題点は以下の通りです。
- 予約変更が非常に時間がかかる。ユーザは一つのシンプルな画面で予約変更ができず、プログラム内の最高7つのの異なるセクションにアクセスする必要があった。
- レポートツールのナビゲーションが悪く、このサービスが必要とする複雑で多様なレポートを出すことができなかった。
- システムはUNIXのプラットフォームベースのため、メンテナンスやリプレースが高額である。
- NHSBSPの新メンバーの多くは、Windowsインタフェースが大変使い慣れており、当システムを学ぶのが難しい。
解決策:
選択肢評価の後に、以下の推奨が行なわれました。
- 最新の開発環境であるInterSystems Caché® を使って、既存のNBSSシステムを再構築する。
- データベースに、シンプルなGUI(グラフィックユーザインターフェース)を開発する。
- 標準のアドホックレポーティングツールの使用を推奨。
- アプリケーションサポートを合理化。
刷新されたNBSSシステムでは、予約変更が単一の画面を使って行えるようになります。
このことは、予約管理にかかる時間を短縮し、使い慣れたWindowsの見た目や操作性で、
非常に使い勝手の良いものとなりました。
ファイナンシャルオブジェクト社は、2004年の3月までに、既存のデータベースを最新の業界標準であるCachéのデータベース環境へ移行する契約をし、実際その通りに完了させました。次の段階は、他のシステムを使っている事務所でNBSSへ移行させることでしたが、これは、2007年3月に終了しまし
Cachéをベースにした新しいアプリケーションは、検診を受診する女性の数の増加に併せ、大容量のデータも扱うことができます。Cachéデータベースは、以前のシステムよりもより強固な堅牢性を提供し、NBSSネットワークを通じて、何千ものユーザに対応可能です。データは迅速に抽出でき、患者データの特定、抽出にかかる時間を大幅に短縮することができます。
NHS乳癌検診プログラムは、常に新しい技術で開発されたシステムの恩恵を継続的に受けています。アップグレードされたNBSSシステムは、スタッフがデータによりアクセスしやすくなり、レポート機能が改良されたことで、当プログラムが女性に提供する質と効率を更に一層良いものにしました。
- サラ クッシュ氏
アシスタントディレクタ
NHS乳癌検診プログラム
プロジェクトを遂行するにあたり、ファイナンシャルオブジェクト社を選択したことについて、NHS乳癌検診プログラムのアシスタントディレクタであり、元々のNHS実装のプロジェクトマネージャでもあったサラ・クッシュ氏は、新しいNBSSシステムの利点について次のように述べています。「新しいCachéデータベースは、システム全体のパフォーマンスを向上させました。例えば、今では予約変更は数回マウスをクリックするだけで終了します。また、通常の統計レポート(KC62)を生成するのも、以前はいくつかのプログラム上で、何時間もかかっていましたが、今はたった数分で済みます。」
「最近では直接入力機能を開発し、レポート出力のタイミングで、結果がシステムに入力できるようになりました。ワークフローが改善され、データ入力正確性も増しました。」
インターシステムズのCachéデータベースは、ファイナンシャルオブジェクト社のソリューションの核であり、迅速な処理速度と、素早く、安全なデータ抽出を可能にしています。インターシステムズの医療ビジネス開発ディレクタであるフィル・バーチャルは、次のように述べています。「インターシステムズは、この刷新プロジェクトにおいて、ファイナンシャルオブジェクト社とNHSBSPを支援してきたことをを嬉しく思います。このことは、CachéがNHSの既存システムを近代化し、新たに重要な機能を追加し、国内ユーザコミュニティへの展開を上手く促進させた、優れた一例と言えます。」
技術:
NBSSシステムのCachéデータベースは、UNIXとWindowsサーバプラットフォームの両方で動作します。キーボード、もしくはマウスで操作し、Windows GUIを通してアクセスします。各乳癌検診センターでは、センター内に自身のクライアントサーバを置いています。
データは、MEDIFACTを使い、NHS-IAシステムからインポートされます。
レポート記述用の技術として、Crystal Reportが使われ、検診結果の分析やパフォーマンスモニタリングをしています。抽出されたデータは、Word、ExcelやPDFといった多種多用なファーマットに保存することができます。
新開発:
NBSSシステムは、臨床医が迅速にデータ入力をできるように、バーコードスキャナとタッチスクリーンを使用しています。”Daybook”モジュールは、USBフラッシュドライブを使って、データがリモート検査ユニットから中央サーバへの転送を可能にします。
今後の予定
NBSSは、今後も開発を続け、デジタル技術との統合や将来の連携された医療に向けての要求事項などの新しい機能を取り込む予定です。
課題
- NBSSの既存のインタフェースとデータベースを、Windwos®ベースのGUIとCachéベースのアプリケーションプラットフォームへ変更する
- ユーザフレンドリなインターフェースの実装
- 分析やパフォーマンスモニタリング機能の向上
- 全般のサポートに関するコストの削減
- 英国中の、乳癌検診コンピュータシステムを、標準化する
- 業界の技術進歩を最大限に利用した、継続的な機能強化
解決策
- ファイナンシャルオブジェクト 社は、既存のキャラクタベースのシステムを、WindwosベースのGUIと、Crystal Reportと統合したCachéのサーバベースのシステムへ、再構築を行った
結果
- 再構築したシステムは、2004年の3月までに90箇所の乳癌検診事務所のうち、76箇所へ実装
- 英国中で1,000人以上のユーザがシステムを使用
- 予約機能を再構築したことで、管理にかかる時間を短縮
- GUIにより、データの視覚的分析が向上
- 結果データの直接入力のような新しい拡張機能により、データエラーやデータの損失のリスクが減少

